

江戸時代から始まったといわれる原木しいたけの栽培。
文明の発展とともに、さまざまな技術開発や機械化・品種改良、また栽培の効率化が図られましたが、自然の環境を利用し、木の栄養だけでしいたけを作るという基本は昔と変りません。

冬越しする前の樹木は、年間でもっとも栄養を蓄えているため、11月中旬頃よりナラやクヌギを切り出します。伐採後2ヶ月程経過してから1mほどに切断(玉切り)し、原木に穴をあけて種駒を打ち込みます。
植菌後、菌糸が伸びやすい環境に伏せ込みます。

椎茸の発生に適した人工ほだ場や山に移動し、ほだ木を展開します。その後、数週間ほどで椎茸は収穫できるほどの大きさになります。
椎茸は10月中旬頃から4月まで発生しますので、その間収穫を行います。
椎茸の種類
- 冬菇(どんこ)
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傘の縁が十分に巻き込んだもの。
肉厚でふっくらしており、じっくり煮込んだり、焼いたり、しいたけそのものを味わう料理に。肉厚の食感は中華料理にも最適。
- 香菇(こうこ)
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冬菇(どんこ)の大きいもの。
傘が大きく、肉厚で、和食から中華まですべての料理に重宝されます。
- 香信(こうしん)
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傘の縁が巻き込んでいないもの。
傘は大きく、薄いため、和洋中を問わず、他の食材と組み合わせて使う料理に。ダシが出やすく、ちらし寿司や炒め物など幅広く料理に活躍します。

収穫の終わったほだ木を休ませるため、気候やほだ木の状態に応じて山の中で休養させます。
